【もし退職を決意したのなら】円満に退職するための必要な準備

この記事は「退職を決意した方が退職前後にやっておくこと」を記載した記事になります。

現在、退職を検討中の方はまずコチラの記事へどうぞ

この記事では退職までの道筋を主に5つのステップで紹介しています。

  • 退職準備期間にやること
  • 会社に退職を伝える
  • 退職届が受理されてから退職日までやること
  • 退職日前後に会社から受け取る物
  • 退職後にやること

では順番にどうぞ。

目次

退職準備期間にやること

退職準備期間には主に以下の3つの項目を考える必要があります。

  • 今後のプランを練る
  • 家族の理解を得る
  • 会社都合退職に該当するかどうかを調べる

特に今後プランを練ることと家族の理解を得ることは絶対に省いては行けない重要な項目です。もし自由気ままにそして自分勝手に事を運んでもなかなか良い転職には繋がりません。

今後のプランを練ろう

退職準備としてまず初めにすることは今後のプランを練る必要があります。詳しくは『【もし仕事を辞めたいのなら】一旦落ち着いて考えを書き出してみよう』の記事の『辞めた後どうするのかプランを考える』の項に記載した通りですが、

  • 今後働く業種は、同業種か別業種か
  • キャリアアップを目指すか現状維持、もしくはキャリアダウンを希望するのか
  • 転職先を決めてから辞めるか、辞めてから転職先を探すか、充電期間を置いてから探すのか

を決めないことには動きようがありません。

勢いで辞めてしまっては今後の転職活動が難航したときに、大変な苦労を強いられる可能性がありますので、今後のプランは計画的に考えましょう。

家族の理解を得よう

退職を検討している段階で相談していれば話は早いですが世の中そんなに甘くありません。自分一人で考え込み限界を迎えて突発的に退職することもあります。ですが、生活を共にしている家族がいる方は、絶対に勝手に仕事を辞めてはいけません。家庭内トラブルの基になります。

さて、実際に辞めたいと相談した時にまず間違いなく聞かれることは、「なぜ辞めたいのか」と「この先どうするのか」の2点です。この理由が曖昧なままだと理解を得ることは難しいでしょう。

そしてその相談の時に大事なことは嘘偽りなく正直に話すことです。変に嘘をつくと辻褄が合わなくなり、結果的に家族として信頼できないのでこれ以上一緒に暮らせませんなんて結論を出されかねません。

辞めたい理由と今後のプランをつつがなく説得できるように、事前に頭の中で整理してから相談を持ちかけましょう。

会社都合退職に該当するかどうかを調べよう

会社都合退職に該当する場合は、今後様々なメリットがあります。その中で最も恩恵を受けることができるのが失業保険の受給開始時期が優遇されることです。自己都合では通常3ヶ月と7日の待機期間が過ぎた後でようやく受給することができますが、会社都合の退職では7日の待機期間だけで失業保険の受給を開始することができます。さらに自己都合に比べ受給期間も長く設定されているので、これによりすぐに再就職先が見つからなかったとしても、数ヶ月は生活できるので大いに安心できます。

会社の倒産や解雇は当然会社都合の退職となりますが、労働条件の不一致やハラスメント、慢性的な長時間労働も会社都合で退職できるケースがあります。これらに該当しないか事前にチェックをしておくと良いでしょう。ただし、違法・違反等を犯しての懲戒解雇は自己都合退職扱いとなりますのでご注意ください。

一方デメリットとしては、解雇された理由が業務を遂行するための能力が不足していたり、遅刻・無断欠勤などの勤務態度に問題があった場合などでは、転職の際に少し悪印象となるくらいでしょうか。ただ転職の際に悪印象になることを一切言わなければいいだけなので、気にするようなことではありません。

それよりもこのようなケースでは不当解雇に該当する場合もありますので、軽微な解雇理由だと主張するなら弁護士に相談してみるのも一つの手です。

会社に退職を伝える

会社に退職を伝える方法は、辞表・退職願・退職届を提出することです。

辞表・退職届・退職願を提出する

まず初めによくある勘違いが辞表・退職願・退職届の違いについてです。

辞表

辞表は会社の役員または公務員が提出するものです。一般の会社員には関係ありません。

退職届

退職届は退職の宣言をするものです。基本的には直属の上司に提出しましょう。引き止められる可能性があり一旦預かると言われるかもしれませんが、その時は「決めたことです」とキッパリと宣言してください。なあなあにするとしつこい引き止めに合う可能性があります。

退職願

退職願は退職するつもりだと意思表示をして相談したいことがある場合などに提出します。言わば今後の待遇の交渉材料としての使い方ができるものです。退職願を出したからといって正式には退職が決定するわけではありませんので、思う存分交渉してみてください。ただし退職の意思が強い方は、提出の必要性はあまり感じられません。最初から退職届だけを提出することで十分です。

退職の意志を伝えた時、上司からあれこれ理由を聞かれると思いますが本心は言わなくていいです。立つ鳥跡を濁さずと言うことわざのように、最後まで穏便に辞めるなら当たり障りのない事を言っておきましょう。本音と建前の使い分けは社会人なら当然のことです。

退職届を提出するタイミング

退職届を提出するタイミングは概ね退職日の3ヶ月前〜1ヶ月前が望ましいです。もし大きなプロジェクトを担当中ならプロジェクトの切れ目で、忙しさが和らぐ時期を狙って退職することが望ましいです。民法上では2週間前の提出でも可能ですが、お互いバタバタとしてしまい円満に退職するのためには多少の不安が残ります。ですから遅くても1ヶ月前には提出するように心掛けましょう

ただし、大きなプロジェクトを担当中でも心身ともに限界を迎えているなら退職するのも労働者としての権利です。結局のところ自分が一番かわいいし、自分の健康が一番大事なので無理は禁物です。

退職届を出すのが怖い、逃げ出すように辞めたい場合

近年では退職代行サービスというものがあり、退職代行業者に3万円程度支払うことで依頼ができます。最大のメリットは即日退職することができることなんですが、しかしこれにはデメリットもあります。まず円満退職にはならないことです。間違いなく社内で批判の声が飛び交うでしょう。今後会うことはない人達とお考えでしょうが、離職票やその他必要な書類が手元に届かなかったり、給与が最終月の給与が支払われないなどのトラブルに発展することもあります。

急に辞めてしまった手前、直接会社と連絡とることが難しくなるので、労働基準監督署や弁護士などに相談するといった余計な手間がかかるかもしれません。結果的に正規の方法で退職したほうがトラブルは起こりにくいのが現状です

そもそも、民法上では退職は退職日の2週間前までに意思表示をしなければなりませんので、退職自体が認められない、もしくは損害賠償を請求される可能性が発生します。もしあなたが重要なプロジェクトを担当中なら、会社は大きな損害を被る可能性があるため尚更です。

退職代行を使用しての退職はこのようなトラブルが想定されますので、依頼する場合には退職後のアフターフォローなどが充実している信頼できる業者を選定するようにしてください。

退職届が受理されてから退職日までやること

ここから実際に退職届が受理された後から退職日までにやるべきことを記載しています。

引継ぎ資料の整理

引継ぎ資料が曖昧だと退職後も電話がかかってくることがあります。もう会社とは関係ないからと適当に対応していてはそれでは円満に退職できたとは言えません。

会社に恩があろうがなかろうが、一度勤めた会社なので最後まで会社に損害を与えないよう振る舞うのが社会人としての最低限の務めです。思い当たる事項は箇条書きでもいいので全て記載しましょう。この作業は後々の自分の為でもあります。

貸与品等の返却

貸与品とは一般的に以下のようなものが挙げられますが、状況により様々ですので身の回りのものを一つひとつ片付けながら確認しましょう。自分で買ったものはもちろん持ち帰っても構いませんが、会社から支給されたものや会社のお金で買ったものは返却しないと横領の罪に問われることになります。

健康保険被保険者証

本人だけでなく、家族の分も忘れずに返却しましょう。

業務上の書類やデータ

業務で知り得た情報は外部に持ち出してはいけません。

会社からの支給品

社員証、制服、社用携帯、社用車など身の回りのものを一通り確認しましょう。

社費で購入したもの

文房具などの少額なものであっても所有権は会社に帰属されます。

通勤定期券

期限が残っているものは清算しましょう。

退職に関する手続き

退職する際の各種手続きは、会社側がやってくれるので何か特別にするようなことはありません。サインして欲しい・印鑑押して欲しいなどの依頼があった場合のみ対応するだけで大丈夫です。

退職日前後に会社から受け取る物

退職前後は受け取るものや次のステップに進むするための準備やらで何かと忙しくなります。その結果いざ次のステップへ進もうとしても、あれが足りないこれが足りないと無駄な時間を過ごさないよう今後必要になるものを確認しておきましょう。

雇用保険被保険者証

雇用保険被保険者証は会社が保管している場合と自分で所持している場合がありますので事前に確認しておきましょう。なお、転職の際には提出を求められるので無くさないよう保管場所を定めておくと良いです。

年金手帳

年金手帳も会社が保管している場合と自分で所持している場合がありますので事前に確認しておきましょう。なお、転職の際には提出を求められるので無くさないよう保管場所を定めておくと良いです。

離職票

離職票は失業保険の給付を受ける場合に必要になります。受け取りのタイミングは退職日の数日後になりますが、会社によっては1ヶ月程度かかることもあります。離職票が手元に届かないことには失業保険の給付手続きができず給付開始時期がその分遅くなってしまうので、なるべく早く手元に届くように依頼しておきましょう。なお、転職先で確認を求められることがあるため必ず受け取りましょう。

退職証明書

退職証明書は離職票の代わりに使用できるものです。離職票が手元に届くまでに数日かかりますが、各種必要な手続きが滞ってしまうのを防ぐために退職証明書を代用しましょう。ただし退職証明書は自ら申し出ないと作成してもらえない場合がありますので必要に応じて発行してもらいましょう。

源泉徴収票

源泉徴収票は同年に転職する場合には提出を求められ、転職が翌年以降になる場合には確定申告の際に必要になるので無くさないよう保管場所を定めておくと良いです。なお、受け取れる時期は退職日の数日後になります。

健康保険資格喪失証明書

健康保険資格喪失証明書は、会社で加入していた健康保険を任意継続する場合に必要になります。なお、受け取れる時期は退職日の数日後になります。

上記のものは今後必要になりますので、忘れずに受け取り無くさないようにまとめて保管しておきましょう。また受け取り方法は自宅に郵送してもらうことが一般的ですが、直接会社に出向いて受け取ることもできます。すれ違いのないよう事前に受け取り方を確認しておきましょう。

万が一受け取り忘れたり紛失した場合でも、手続きによっては他のもので代用できることもありますので、詳しくは各種手続き先の窓口でご確認ください。

退職後にやること

すぐに転職する場合

すぐに転職する場合には転職先の指示に従ってください。基本的には以下の物を提出する必要がありますので直前になって慌てて探すことのないよう事前に準備しておきましょう。

  • 源泉徴収票
  • マイナンバー
  • 保険者証
  • 健康保険被扶養者異動届

しばらく転職しない場合

しばらく転職しない場合でも、転職の際には「すぐに転職する場合」と同様の物を提出する必要となります。それに加え以下の手続きが必要となります。

失業保険の給付手続き

失業保険の給付手続きは、管轄のハローワークにて給付申請を行います。必要なものは離職票または退職証明書です。自己都合の退職・会社都合の退職に関わらず申請した日から待機期間を経ての受給となりますので、申請手続きは速やかに行うことをおすすめします。

健康保険の手続き

健康保険の手続きは以下の3つから選択することになりますが、収入状況や扶養家族の人数などにより保険料が変動しますので、自分にあったものを比較検討してから選択することをおすすめします。

  1. これまで会社で加入していた健康保険を任意継続する。
    • 退職後20日以内に会社または健康保険協会で手続きを行います。なお加入できる期間は最大2年間までとなります。
  2. 新しく国民健康保険に加入する。
    • 退職後14日以内に住所地の市区役所または町村役場で手続きを行います。
  3. 家族の健康保険で扶養に入る。
    • 退職後速やかに家族の勤務先で手続きを行います。
国民年金の手続き

会社員や公務員として勤務していたときは第2号被保険の加入をしていましたが、退職後は第1号被保険か第3号被保険から選択することになります。

  1. 第1号被保険者(自営業者や学生などが対象となる)
    • 退職後14日以内に住所地の市区役所または町村役場で手続きを行います。
  2. 第3号被保険者(第2号被保険者である配偶者に扶養される場合)
    • 退職後速やかに家族の勤務先で手続きを行います。
住民税の手続き

1月から5月に退職した場合は最後の給与から一括で天引きされます。6月から12月に退職した場合は退職月以降の分を自分で納める必要があります。なお手続きは退職後速やかに住所地の市区役所または町村役場で行います。

所得税の返還手続き

年の途中で退職した場合、確定申告を行えば払い過ぎた所得税の還付を受けることができます。なお、確定申告は毎年2月中旬から3月の中旬までですが、所得税還付の申請は確定申告期間とは関係ありません。万が一忘れていても退職した翌年から5年以内なら申請可能です。

場合によっては必要な手続き

退職金受け取りの際に退職所得の受給に関する申告書を会社に提出していない場合は、退職所得控除の適用されておらず税率20.42%で源泉徴収されているため、確定申告により払いすぎた金額を還付できます。

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