スマートキーの電池交換方法【電池切れでもエンジンを始動できます】

SUZUKI純正スマートキーTS007

この記事では、SUZUKI純正スマートキー(MODEL:TS007)を例に解説していきます。

目次

電池切れの合図

スマートキーの電池残量が少なくなると、エンジンを始動させた時に「携帯リモコン電池消耗警告灯(下記参照)」が約15秒間点灯します。この警告灯がメーターパネルに表示されたらなるべく早く電池交換を行いましょう。

携帯リモコン電池消耗警告灯

スマートキーの電池残量が残り少なくなっている時に表示される警告灯です。

電池の残量が少なくなると、ドアの解錠・施錠ボタンの反応が悪くなったり、エンジンのスタートボタンが一発でかからないなどの現象が起き始めるので、警告灯に気が付かなくても電池残量が少ないことを察知できるようになります。

なお、この警告灯は電池交換後も点灯しますのでリセット作業を行う必要があります。その方法は至って簡単で、キーレスエントリーによるドアの施錠・解錠を2回以上繰り返すことでリセットされます。

電池残量の確認方法はメーカーや車種によって様々です。詳しくは取扱説明書をご覧ください。

電池切れで出来なくなることと出来ること

電池切れで出来なくなること

スマートキーの電池切れで出来なくなることといえば大きく分けて2つあります。

  • スマートキーのボタンやドアのボタンによる施錠・解錠が出来なくなります。
  • スマートキーをポケットやバッグに入れたままエンジンを始動させることが出来なくなります。

上記2つは普段から常用している人が圧倒的に多いと思いますが、出来なくなることで非常に不便に感じてしまします。

電池切れでも出来ること

前項「電池切れで出来なくなること」の内容を見ると、電池残量が少ないことに気が付かないまま、外出先で電池切れとなってしまった場合にどう対応すればいいのか不安になるかもしれません。しかし安心してください。たとえスマートキーの電池が切れてしまっても、ドアの施錠・解錠は可能ですしエンジンを始動させることもできます。

電池切れでもドアの施錠と解錠が可能

スマートキーの中には、差し込んで回して使うタイプの鍵が内蔵されています。この隠された鍵のことをメカニカルキーと呼びます。メカニカルキーを取り出すことでドアの施錠・解錠が可能になります。

電池切れでもエンジンを始動させることが可能

スマートキーの電池が切れていてもエンジンの始動させることが可能です。イモビライザーシステムと言われる仕組みなのですが、これは盗難防止のためにスマートキーの電波と車両の電波を通信させることによって、登録されたスマートキー以外ではエンジンを始動させることができないようにするシステムのことです。電池切れでも微弱な電波を発しているのでエンジンを始動させることが可能です。

なお、エンジンの始動方法は「電池切れの時のエンジンの始動方法」で解説しています。

というわけなので慌ててはいけません。落ち着いて行動すれば簡単に対処できます。

スマートキーの電池の交換方法

電池交換に必要なもの

電池交換に必要なものは、たったの2つです。

  • マイナスドライバー
  • ボタン電池(CR2032)

マイナスドライバーは先端のサイズが幅3mm、厚さ1mm以下が望ましいです。マイナスドライバーがなかったとしても先の細い工具などでも代用できます。スマートキーの溝に差し込んでこじ開けることができれば何でも問題ありません。

ボタン電池は、スマートキーの種類によって使用されている電池が異なります。何の電池が使用されているのかは自動車の取扱説明書を見ると書いてあるので、電池を購入する前に確認してください。

スマートキーの開け方

電池交換はまったく難しくありませんので、安心して取り組んでください。

ステップ1
スマートキー裏面にあるロックを外すとメカニカルキーを取り出すことができます。まずはメカニカルキーを抜いた状態にします。

ステップ2
メカニカルキーを抜くと、スマートキーを開けるための溝が現れます。この溝のサイズは幅3mm、厚さ1mmなので、それよりも小さいサイズのマイナスドライバーが望ましいです。マイナスドライバー等を溝に差し、スマートキーを開けてみましょう。

コツとしてはドライバーを捻って開けるイメージです。手首と一緒にマイナスドライバーを回すイメージ使用してください。少しコツが入りますが、慣れれば簡単な作業です。

スマートキーはプラスチックなので変形しやすいです。マイナスドライバーを使用する際は、当て布などをすることで本体への傷を最小限に留めることができます。

SUZUKI純正スマートキーTS007の電池交換

ステップ3
本体を開けたらボタン電池を取り出して交換するだけです。ボタン電池はマイナスドライバーを隙間に差し込み、テコの原理を使うことで簡単に取り出すことができます。

ボタン電池の向きは+極を上向きに取り付けます。交換後は、スマートキー本体を元通りに組み付けます。カチッと音が鳴るまで強く押し込み、メカニカルキーを格納すれば電池交換の完了です。

電池切れの時のエンジンの始動方法

通常、スマートキーの電池残量が十分に残っている時は、ポケットやバッグなどにしまった状態でも車内へ入ればエンジンを始動させることができます。ただし、電池が切れた状態ではこのようなエンジンの始動方法ができなくなります。

とはいえすぐに電池を交換できる状況ではない場合もあります。そんな時こそ、この始動方法を活用してみましょう。今知っておくことでいつの日か役に立つ日がくるかもしれません。

メーターパネルの表示

プッシュ表示灯

エンジンを始動させることができる状態の時に表示されます。

イモビライザー警告灯

エンジンの始動が可能な時は2秒間点灯し、不可能な時は5秒間点滅します。また、エンジンをかけたままスマートキーを車外に持ち出すと警告音と共に点滅します。

通常、エンジンを始動させる時は、オートマ車ならブレーキを踏み、マニュアル車ならクラッチを踏み込んでからエンジンスタートボタンをプッシュすることでエンジンを始動させることができます。プッシュ表示灯は、このブレーキまたはクラッチを踏み込んだ時に点灯します。しかしスマーキーが電池切れの場合は、プッシュ表示等が点灯しないため、この方法ではエンジンを始動させることができません。

プッシュ警告灯が点灯せず、点滅してエンジンが始動しない場合は以下のことが考えられます。

  • スマートキーが車内の作動範囲内にない
  • スマートキーの電池が切れている
  • スマートキーの電波が他の電波に妨害されている
  • スマートキーの電波が何らかの物に遮断されている
  • 自動車のバッテリーがあがっている

電池切れの時のエンジンの始動手順

スマートキーが電池切れの時のエンジンの始動手順はとても簡単です。以下のようにわずか3ステップでエンジンを始動させることができます。

  1. しっかりとブレーキを踏み込む(マニュアル車ならクラッチを踏み込む)
  2. 踏みこんだままの状態でエンジンスタートボタンを押す
  3. 電池切れのスマートキーをエンジンスタートボタンに2秒間近づける

「②ブレーキを踏んだままの状態でエンジンスタートボタンを押す」を行った後、プッシュ表示灯が約10秒間点滅します。その間に「③電池切れのスマートキーをエンジンスタートボタンに2秒間近づける」を行ってください。

「③電池切れのスマートキーをエンジンスタートボタンに2秒間近づける」のイメージ写真です。

スマートキーとエンジンスタートボタンの電波の送受信を確実に行うために、出来るだけ近づけるようにしてください。もし上手く行かない場合は、押し付ける・擦り付けるといったイメージで行うと上手くいく場合があります。

それでも上手くいかない場合は別の原因があるかもしれません。例えば以下のようなことが考えられます。

  • スマートキーの電池が切れた際のエンジンの始動方法について別の始動方法を採用している
  • スマートキーの電池が切れてしまった場合にエンジンが始動できるように対応されていない車種である
  • 自動車のバッテリーが上がっている

この方法は全てのメーカーや車種に当てはまるわけではありませんので、必要に応じて取扱説明書をご覧ください。

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