合掌(🙏)の起源は、インド発祥のヒンドゥー教である。しかし現在では仏教でも日常的な作法として取り入れられているため、合掌はアジア全域の文化と言える。
通常、合掌には頭を軽く下げる動作が伴うが、その動作には敬意や崇拝の意味を持つ。また、一部には感謝や嘆願の際に使用されることもある。なお、現代文化においては挨拶として気軽に使用されもする。
合掌はサンスクリット語でアンジャリ・ムドラ(Añjali Mudrā)と呼ばれる仕草のことを指すのだが、アンジャリ(Añjali)は「尊重、賛美、祝福」などの「敬意を表す」意味を持ち、ムドラ(Mudrā)は「印、サイン」を意味する。つまり合掌は「敬意を表すサイン」である。
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アンジャリ・ムドラ (Añjali Mudr) |
アンジャリムドラとナマステとの違い
インドの挨拶と言えば「ナマステ」の発声と共に合掌を行うイメージがあるが、アンジャリムドラとナマステには明確に違いがある。簡潔に言うと、アンジャリムドラは合掌の仕草を指し、ナマステは「こんにちは・ありがとう・さようなら」などの挨拶の言葉を指すのだ。
なお、「ナマス」は「尊敬・敬意・崇拝」などの意味を持った「感謝」を表す言葉である。そして「テ」は「あなたに」を意味する。つまりこれらを直訳すると、ナマステは「あなたに感謝します。」という挨拶の言葉だということになる。
合掌とヨガの相乗効果
合掌の動作はヨガにも取り入れられている。なぜなら、合掌にはいくつものメリットがあると言われているからだ。代表的なものを挙げると、精神を落ち着かせ集中力を高める効果があると言われている。また、ストレスを解消する効果や不安を取り除く効果があるとも言われている。
もちろんヨガ自体にも精神面と肉体面の健康を改善・促進など様々な効果があると言われている。つまり、ヨガの準備運動として、またヨガ動作の一環として合掌を取り入れることで、心を無にし瞑想状態に入りやすくするのだ。その結果集中力を向上させ、ヨガの効果を最大限に高める効果を期待できるというわけだ。このように合掌とヨガには相乗効果を期待できるので、互いに取り入れ合うことは理にかなっていると言える。