【🤌】誰もが一度は見たことがあるピンチドフィンガーズの意味

上向きにつまんだ手の形は、ピンチドフィンガーズ(🤌)と呼ばれるイタリアでは代表的なハンドサインである。主に相手の言動が理解できないときに「何言ってんだ?」の意味で使用するが、これには一部、嘲笑や揶揄のニュアンスも含まれる。また、このハンドサインは手を上下に振ることで主張を強調することもできる。このハンドサインはイタリア人にとっては呼吸をするのと同じようなもので、無意識で使うほど定番なものである。

ピンチドフィンガーズ(🤌)と一緒に使われるイタリア語での定番のフレーズは"Ma Che Vuoi?"だ。"Che"は「何」、"Vuoi"は「〜がほしい、〜したい」という単語で、直訳すると「何が欲しいの?」や「何がしたいの?」といった意味になる。

ピンチドフィンガーズ(pinched fingers)は他に、フィンガーパース(finger purse)の呼び方もされる。ちなみに、英語で"purse"とは「財布等の小さな入れ物」を指す。おそらくつまんだ手の形が何かの入れ物を連想されることからこう呼ばれるのだろう。

🤌🤌🏻🤌🏼🤌🏽🤌🏾🤌🏿
ピンチドフィンガーズ
(pinched fingers)

ハンドサインの意味は国や地域によって変わることがあります。意図せず使用することでトラブルになることも考えられますので使用の際には注意が必要です。

ピンチドフィンガーズは日本人には馴染みないため、身近に外国人がいなければあまり見る機会はないだろうが、スポーツ中継では度々見ることができる。特にヨーロッパのサッカーでは、審判の判定に不服な時、ピンチドフィンガーズのハンドサインをしながら審判に詰め寄り抗議する姿は最早お馴染みの光景と言える。

ピンチドフィンガーズが世界中で認知されるキッカケとなる出来事は、おそらくイタリアの移民政策だろう。イタリアは1860年代から1970年代にかけて移民政策を推進しており、多くの人々を他国に送り出してきた。アメリカやフランス、アルゼンチンを始め様々な国に移民を送り出した結果、イタリアの文化が世界中に広まったと考えられる。そういった文化的背景が、世界的にも人気で競技人口が多く、抗議する場面を度々目にするサッカーにおいて、お馴染みのハンドサインとなった所以と言える。

最後に一つだけ伝えておく。サッカーは審判に抗議すること多いので例に出したが、決してサッカーをディスっているわけではない。

ところで、ピンチドフィンガーズ(🤌)のハンドサインを違う意味で使用する国もある。イスラエル周辺やアラブの一部では、ピンチドフィンガーズのハンドサインは「ちょっと待って」の意味で使用されるとのことだ。

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