昨日までは使えていた車載充電器が今日になって急に使えなくなることがあります。そんな時に疑うべきことは充電器の故障もしくは自動車のヒューズの2つです。車載充電器自体にもヒューズが設置されているので、基本的にはどちらかのヒューズが飛んでいると考えられます。
ヒューズとは異常な電流を検知すると溶断され、電気火災事故等を防止するための安全措置ですが、何らかの影響によりヒューズが溶断された可能性が高いので早速確認してみましょう。
- 車載充電器のヒューズを確認しよう
- 自動車のヒューズを確認しよう
車載充電器のヒューズを確認しよう
車載充電器が使用できなくなったら、分解してヒューズを確認してみましょう。
製品によりますが、この製品の場合は車載充電器の差込口側を反時計回りに回すとカバーを外すことができます。そこから出てくる透明の円筒形した棒がガラス管ヒューズと呼ばれるものです。
ガラス管ヒューズの中の金属が溶断されていればこれ以上使用できませんが、今回のケースでは車載充電器のヒューズはまだ生きているため、自動車のヒューズが溶断されている可能性が高いです。ですので次は自動車のヒューズを確認しましょう。
ちなみに私の場合は、車載充電器内部のバネが若干黒っぽく変色していました。おそらく過電流が流れたことによる焦げだと思います。
このような場合は、使用を中止し新しいものに買い替えることをおすすめします。
自動車のヒューズを確認しよう
ここではSUZUKIスイフトを例にとって説明します。
ヒューズを確認・交換する前に
自動車のヒューズの確認・交換ですが全くもって難しいことではありません。誰でも簡単に確認することができます。とはいえ電気系統をイジるので、やり方を間違えると感電などの大事故に繋がる可能性もあります。不安であればプロに依頼することも一つの手でしょう。修理工場などで依頼したとしても数百円〜三千円程度の費用だけで済みます。
もし自分で交換するなら、ヒューズ自体は1個当たり数十円と非常に安価で購入できますし工賃もかかりません。必要なものはプラスドライバーと交換用ヒューズ、そしてヒューズクリップ(ヒューズを引き抜く専用の工具)です。車種によっては車内に予備ヒューズが常備されていることもあります。また、ヒューズの配置図を確認するため取扱説明書を手元にご用意ください。
- プラスドライバー
- 交換用ヒューズ(15A)
- ヒューズクリップ(なければラジオペンチでも代用可)
- 自動車の取扱説明書
※スイフトの場合、エンジンルームのヒューズボックスにヒューズクリップと予備ヒューズ各1個が常備されているので購入は不要です。なお、エンジンルームのヒューズボックスの位置は「ヒューズクリップと予備ヒューズの位置」で解説しています。
ヒューズには形状の違いとアンペア数の違いがありますので、購入や交換の際にはお間違えのないようご注意ください。
今回の例では低背ヒューズを使用していますが、他には平型ヒューズやミニ平型ヒューズと呼ばれるものが存在します。また、アンペア数にも多種ありますのでご自身の自動車にあったものを適切に使用するようお願いします。
ヒューズの確認方法と交換手順
スイフトのヒューズボックスは2箇所あります。
- 運転席の足元側
- エンジンルーム内
この内、シガーソケットのアクセサリーヒューズは運転席の足元側にあります。では早速作業に取り掛かりましょう。
まずはヒューズボックスを露出させるために、運転席の足元のカバーを外します。プラスドライバーを使用しネジを2箇所外してください。また、この時ネジを無くさないように注意してください。
ヒューズボックスの位置は、アクセルペダルの真上にあります。このヒューズボックスのカバーを外してヒューズボックスを露出させてください。
狭いので体を入れるのに苦労するかもしれません。運転席の座席をできるだけ後ろに下げることで体を入れるスペースを確保でき楽に作業に取りかかれます。
ヒューズボックスのカバーに書かれたヒューズ表の内、ACCまたはACC2と書かれたものがシガーソケットのヒューズとなります。
参考までに、私の場合はACC2がシガーソケットに対応していたため、ACC2のヒューズを取り替えることでシガーソケットが再び使用できるようになりました。
ヒューズボックスの位置や対応表は、取扱説明書にも記載されていますので、適宜ご覧ください。
というわけで、どのヒューズがシガーソケットに対応しているのか確認できましたので、早速抜いてみましょう。
ヒューズ表と対応した位置のヒューズを抜いてください。ヒューズクリップを使用することで簡単に抜くことができます。
ヒューズクリップの位置は「ヒューズクリップと予備ヒューズの位置」で解説しています。ホームセンターなどで安価で購入することもできますので、もし見つからなければ購入してみてください。
ヒューズを抜いた後の確認方法ですが、中の線が溶断されていなければまだ使用できますし、溶断されていればもう使用できないということになります。どのような状態になるのかは下記の写真をご覧ください。
正常な状態
溶断された状態
ヒューズが溶断されていれば、新しいものを交換することで解決します。もし溶断されていなければシガーソケットが使えない理由に別の原因がありますので、修理工場で見てもらうことをおすすめします。
ちなみに、ヒューズクリップではなくラジオペンチなどで引き抜くこともできますが手間がかかりますし、下の写真のようにボロボロになります。
ヒューズクリップは非常に固く挿入されており、引き抜く時間もかかりますし狭い場所での作業となるので身体的に負担となります。できればヒューズクリップを使用して作業することをおすすめします。
最後に、引き抜いた場所に新品のヒューズを挿入して完了です。
なお、ヒューズの向きは上下どちらでも構いませんが、アンペア数は必ず同じ規格の物を使用してください。ヒューズの規格はアンペア毎に色が定められており、視覚的にわかりやすいので必ず確認しましょう。
もし、引き抜いた位置や差し込むべき位置がわからなくなったら、勘で差し込むことはせず取扱説明書で確認してから作業を再開してください。
ヒューズクリップと予備ヒューズの位置
ここではSUZUKIスイフトを例にとって説明します。
スイフトのヒューズボックスは2箇所あります。
- 運転席の足元側
- エンジンルーム内
この内、エンジンルーム内のヒューズボックスにヒューズクリップと予備ヒューズが常備されています。エンジンルームとは、車体の前側にあるトランク(フロントトランク)のことです。まずはボンネットを開けましょう。
ボンネットの開け方がわからない方のために
①運転席のボンネットオープナーを引くと、ボンネットのロックが外れ浮き上がります。
②浮き上がったボンネットの隙間から手を入れ、ロックレバーを上側へ引きながらボンネットを持ち上げます。
③ボンネット裏面に取り付けられているステーを、固定穴に差し込みます。
ボンネットを開けると、右側にヒューズボックスがありますのでご覧ください。
まずはヒューズボックスの蓋を外してください。するとヒューズが配置されていますが、今回これは関係ありません。大事なことはヒューズボックスの蓋の裏側を見ることです。
ヒューズボックスの蓋の裏には、予備ヒューズとヒューズクリップが設置されています。必要に応じて取り外して使用してください。
予備ヒューズは、7.5A(茶)、10A(赤)、15A(青)、20A(黄)、25A(白)、30A(緑)の6種類が各1個ずつ常備されています。これらを必要に応じて使用しましょう。